大阪公演

 3月26日(日)、私の主宰する楽団「エストラーダ」の大阪公演が開催された。四国を離れてコンサートをするのは初めて、大阪の人たちの反応が気になるところであったが、前評判は上々との事で、すでに予定の入場券は完売の状態であったという。

 早朝、楽器や機材がぎっしり詰め込まれたワゴンと2台の乗用車を連ねて、私たちは徳島を出発した。なかなか抜けられないと言う大阪の環状線もすんなりとぬけ、予定通り会場に到着。会場となったのは岸里駅近くの大阪フィルハーモニー会館。初めて見る急激なスロープ状の座席の下に大きく広がるステージ。これから始まるコンサートにワクワクしながらステージに楽器を並べる。私たちのコンサートは、たくさんの民族楽器を使って演奏するので、ステージのセッティングに大変時間がかかるのだ。あわただしくリハーサルを終え、昼食を食べるともう開場の時間。入り口付近にたむろしていた多くのお客さんが開場と同時に入場、開演前の客席はおしゃべりする人たちの熱気でいっぱい。広いステージの前方には補助椅子が何列か並べられ、次々と訪れる客に備えられた。

 ステージの裾で本番を待ちながら、反響版の隙間から見上げると客席は満杯。
主催者の挨拶が終わると、ステージに飛び込み揃って一礼。大きな拍手を浴びながら、大阪の人たちと対面した。拍手が止み、静まり返った中でいつものようにプラグラムは進む。第一部が終わり、休憩時間に主催者の一人が、「とても素晴らしいです。」と言ってくれたのに大変勇気づけられた。

 やがて全てのプログラムが終わると拍手の中、アンコールを2曲演奏して終演。ステージには楽器に興味を持つ子供や大人が群がり、思い思いの楽器を手に取り、目を輝かせている。大切な楽器ではあるが、直に手にとって触ってみることはきっと素晴らしい経験になるに違いない。駆けつけてくれた学生時代の友人や先輩たち、インターネットで知り合った、大阪近辺の楽団仲間たち、混雑するステージの中でこんな人たちに囲まれながら、つかの間のおしゃべりを楽しんだ後は、再会を約束して大阪を発った。

 楽しかった一日の演奏旅行も終わり、けだるい疲労感の中、大阪の人たちに頂いた拍手を思いだしながら、次のコンサートに思いを馳せている。



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