時計
懐中時計
- どちらかと言えば、ガラクタに近い懐中時計を探して、修理をして遊ぶのが趣味になっている。
終戦直後、私の父の持っていたのは、Waltham の懐中時計だったが、父はそれを大事そうにしていた。その頃は時計は貴重品だったし、まして舶来の懐中時計は高価だったのだろう。
きっとその思いもあって、Walthamの懐中時計はかなりの数を修理した。
修理工具のいろいろ
- 時計の修理工具は特殊なものが大変多いので、修理をするたびに工具が増えることになる。工具を販売する会社も少なくなり手に入れにくくなった反面、外国では時計修理を趣味とする人たちのための比較的安価な工具が手に入れられるようになった。
- 寂しいことだが、時計業を廃業した方の工具や部品が大量にオークションに出回ることもある。
- 時計旋盤は小さな精密旋盤で、削るものがごく小さいので、手バイトを文字通り手で持って削ることができる。
天芯(テンプのシャフト)が折れた場合、鋼材から削りだして作らねばならないが、なにしろ直径0.1mm以下の場合もあるので、工作には細心の注意が必要である。
参考書籍
- 日本では最も標準的とされる、標準時計読本。これ一冊で殆どのことは理解できるように書かれている。私はこの本を読む前に、この本の原本である「ブローバ時計学校の教科書」を手に入れて読みあさっていた。
- 時計工具の魅力は、この一冊の本に集約されている。
廃刊になっているが、大変貴重な資料である。この本に入っている工具の中には、全く使用方法が理解できないような特殊なものまで紹介されている。
パーツ
- 有名メーカーの新しいものなら純正のパーツが手にはいるが、たいていのものは作らねばならない。もしくは膨大なジャンクパーツの中から探し出すのが普通のようである。海外オークションでは、時計パーツが大量に出回っているが、ぴったりのパーツを見つけるのは至難の業である。