アースデイに思う

桜の季節がおわり、西部公園の遊山道に飾られたぼんぼりも姿を消した。春の風は晩酌後の肌に心地よく、夜更けの愛犬の散歩も苦にならなくなった。12時を過ぎると人通りも少なく、時折足を止め夜空を見つめる事もあるが、満天の星は年追う毎に輝きを失って行くように思える。過度な夜間照明が星の鑑賞をさまたげているのだろう。最近はそれに追い打ちをかけるかのような強力なサーチライトが、円弧を描きながら容赦なく夜空をかけ抜けて行く。ひとつは吉野川の向こうから、そしてもう一つは、眉山の向こう側から。あてもなくひたすら夜空の彼方へと、むだなエネルギーを放出しているかのようだ。昔はこのあたり(庄町)は夜間ともなれば懐中電灯なしには歩けなかったが、いまでは夜遅くなっても明りに困ることは少ない。しかし、私たちは代償として満天の星の輝きを失ってしまった。
便利さ、豊かさを追及し続けた高度成長期の夢は、地球に環境破壊という大きなつけを残してしまった。大気の汚染、オゾン層の破壊、河川の汚染、数え上げればきりがない。もはや手遅れと嘆く人も居るが、コツコツとマイペースで、環境にやさしい生き方を目指し、実践している人達も大勢いる。折しも四月二十二日は「アースデイ」、そんな環境問題に取り組んでいるいる人達が、文化の森21世紀館で「水」をテーマにさまざまな資料を展示する環境展を二十五日まで開いている。展示されているパネルはどれも力作だ。誰に頼まれたわけでもない、地球を救いたいという思いが、込められている。民間のレベルでこれだけの資料を集め展示するには大変な努力がいる事だろう。あきらめないで身近に出来る事から、一人一人が地球の未来を考えて生きて行ければ、まだまだ地球は救えるはずだ。新町川も昔を思えば本当にきれいになった。日曜毎に清掃に奉仕されている方々の努力の結果だ。週末のひととき地球について、水について考え直すのも、地球の未来を救う一歩となる事だろう。


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